親への感謝を代行屋に頼みますか?

東光墓苑 髙橋

2018年02月12日 07:09


「私、墓参り・掃除の代行サービスをしています」
「お客様へのサービスとして、代行サービスを云々・・・」


そんな営業電話が、昨年からたくさんかかってきます。

私はそうした「墓参り・掃除の代行サービス」というものに、
疑問を感じています。

本来、お墓参りというのは、
ご先祖様に手を合わせる、線香をあげる、花を供える、
という形式ばったものではありません。


お墓参りは「供養」なのです

そこには「思い」が無ければ、供養の意味がありません。

当然、何代も前のご先祖様となれば、繋がりを感じることは出来ないかもしれません。
関わった思い出があるのは自分の親、祖父母、その上くらいまでかもしれません。

しかし、少なくとも今の私達がいるのは、そうしたご先祖様がいたからですよね。
祖父母と会ったことがなくても、親や親戚との会話で、祖父母がどういう人だったかなど、
エピソードを聞く機会はあったと思います。

血の繋がりのある者だからこそ、感じる思いや、共感できることがあると思います。

そうした思いと、命を与えてくれたご先祖様に
感謝の思いを込めて、供養するためにお仏壇やお墓に手を合わせるのです。


あなたは、お墓参りを代行に頼みますか?



そこで最初の話に戻ります。
東光墓苑にかかってきた、こうした営業のお電話の場合、私は上に書いたような事を業者さんに投げかけます。

「あなた自身は、親への感謝を代行屋に頼みますか?」

「ですが、お墓参りに行けない方もいらしゃっていて、望む声もいただいています」

それは事実かもしれませんし、もしそうなら、とっても残念な世の中になりましたね。

しかし、私共のような墓地がお客様に代行墓参りをご提案するのは、失礼なことですよね。
こういう業者さんはそれを理解していないのでしょうか?


お墓参りに行かなくても、供養はできるんです。
毎日、心の中でご先祖様に感謝し、心の中で手を合わせるだけでも良いのです。

体調がすぐれない、忙しくて墓参りにいけない。
そういう時は、ご自宅で手を合わせればいいのです。
供養は思いですから。


関連記事